第4話 分岐点1ルート A

「パパとママにあえるならなにもいらない。」


「代償は君自身ね。いいよ。会わせてあげる。」


「っ!ありがとう。」


「ここだよ。」


少年がそう言うと半透明の少女の両親がいた。


両親に会えた少女は泣きながら駆け出した。


少女の両親は両手で少女をあやしていた。


「なんでぇ、パパもママもぉ、いなくぅ、なっちゃうのぉ!うわぁーん」


「ごめんな、先に居なくなって...でも、こうやって、今、会えたじゃないか。」


「ごめんなさいね。でも、また会えたのに泣いたままでは悲しいわ。」


「う˝ぅ˝ん。」


「会う、ことはかなったね。じゃあ、君が代償を払う番だ。」


「「え?」」


「なっ、なに?」


「なんで驚いているのかわからないけれど僕は最初に言ったじゃないか。」


「何を代償にしたんだ?」


「彼女自身さ。」


「なっ」


「ごめんなさい。でも、ママとパパにどうしても会いたかったから。」


「わかったわ。」


「おい!」


「ぼく、私たちをあの子と一緒のところに居させてくれないかしら?」


「うぅ~ん。そうだ、代償を払うならいいよ。」


「私自身、でどうかしら。」


「おっけ~。願いをかなえてあげる。送るのは1人ずつだから奥さんからね。」


「先に行ってるわ。あなた。」


「ああ。」


「んじゃあ、いってらしゃい。......


で、彼女の願いで娘さんのところに行くのだけれど、かなえてほしいこと、あるんで


しょ?」


「なんで、そう思った。」


「旦那さんの魂はきれいで優しそうな色だっただろうにそれに真っ黒がにじんでるか


らね」


「あの村を滅ばしてほしい。代償は私自身だ。」


「おっ!わかってるね。いいよ。願いの代償にしては少ないけど、それはあの村を滅


ぼして埋めておくから。その願いをかなえてあげる。あっ!送るねぇ~。」


「ありがとう。」





――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


あの村では


「くそ、アイツはどこへ行ったんだい。」


「村のどこにもいないぞ。」


「おい、あれって、なんだ?」


「おい馬鹿か。あれはどう見ても山火事だろうが‼早く逃げるぞ!」


「違うんだよ...足が動かないんだ。か、肩を貸してくれ。」


「もう、そこまで来てるぞぉ‼」


「ぎゃああああああ」


「火にのまれた。あいつは助からねえ。次は我が身だぞ‼」


「うわああああ」


炎の中から長身の男が歩いて出てきた。炎を引き連れながら


「なんだアイツはぁあ」


「俺のこと?」


いつの間にか横にいた。


男からめをひとときもはなしていなかったのにもかかわらずだ。


「さて、君は村長だよね。」


「.........」


「あってるはずなんだけどなー。まあいいや。魂がこんな形で真っ黒だし合ってるだ


ろ。さて、どうしよう。君みたいなのはあぶって殺そうかな。それとも、溺死?八つ


裂き?呪死じゅし?毒死?圧死?どれがいい?」


「はぁはぁはぁ。し、死にたくない」


呼吸が浅くなっていく


「そっか。わかったよ。」


「わかって――」


「全部、だね。」


「ぎゃああああああ、熱いアツいアズイア˝ズイ˝」


「次は溺死だね。」


「なんで、死んだはずじゃあ」


「君はもう死んでるよ?」


「なんで?」


「俺の庭なんだから当たり前でしょ?」


「お前は何者なんだよぉお」


「神だけど?あ、悪魔神だったわ。」


「おま...あなた様があの悪魔神ですか?」


「どのかは知らないけど悪魔神だね...次、いってみようか。」


「やめてくだ――ごぼごぼごぼ」


「次」


「まっ――」ザク


「次」


「殺してや――ごほッべちょべちょ」


......


「やっと反省したみたいだ。だいぶ魂がきれいになったね。」


「...」


「これで、次の場所へ行ける。」


悪魔神。ひとくくりにしてあるがたくさんの神の面を持つ。



その一つ


















偽神


偽善の面を持つ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る