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「この様な事、大事なお客様にさせるわけにはいきません」


素早い動きで、なおかつ片手で組立、部屋の中央辺りに置いてから


「どちらになさいますか?」


並べられた飲み物を前に、ついミネラルウォーターを手にしていた。


「香さん私はこの後私用で留守にしてしまいますが、屋敷の案内を家の者に頼んでありますので、何かあれば彼女にお願いします」


彼女?

ここには、女性も居るんだ!と…


「すみません私まだ、ご挨拶もせずに…ツバキと申します。よろしくお願い致します」


ツバキさん!

本名なのかな?


「名前で呼ばれる事があまりありませんので香さんはぜひ、名前で呼んで下さい」


それだけ言うと手をつけていない飲み物をお盆に乗せて、笑顔で部屋を後にしていった。

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