※2人のこと

31

目を覚ました時には、うっすら暗かった。


「やべっ!」


どれだけ寝てしまっていたのだろうか…


午前中の掃除をしてからだから…


お昼も食べずに寝てしまっていたんだ。


慌てて起き部屋を出る。


出たのは良いが、何処へ行けば良いのか…

とりあえず、食堂へと足を向けた。


誰かしらいると思ったから。


「あんたよく寝てたね、お昼も食べずに!」


「あっはい…」


食堂に入るのを躊躇していたら、開けっぱなしのドアからおばちゃんの声が聞こえて、そっと顔を出し


「お腹すいたでしょ、今温め直すからそこ座って」


申し訳なく思いながら座ると


「そう言えばあの子の姿が見えないらしいよ!」


えっ?あの子?



「ほら、翔だよ!」


「えっ!」

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