13

「おぅ!なんだ今日は一人か?」


マスターよりも先に声をかけてきたのは、ここで知り合ったおやじだった。


「兄さん何時ものでいいかい?」


軽く会釈をしてマスターに何時もの水割りを頼むと、おやじの隣カウンター席に腰を下ろした。


「なんだ、浮かねー顔をして…」


このおやじは、口は悪いが、俺なんかを何かと面倒見てくれて、一緒になった時は、必ず一品おごってくれる。


「さては、喧嘩でもしたか?」


これと!と言う様に小指を強調してきた。


まぁ、間違っちゃいねーけど…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る