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「いってらっしゃい」


空港まで見送ると言われたが、そんな事をしたら強引にでも連れて行ってしまいそうだからここで良いと、自宅マンション玄関までだ。


空港までは竜が送ってくれる事になっているし、既に下に車を付けている。


「…みずき…」


いつもより口数は少ないのはお互いだった。


「竜来てるから、そろそろ行くわ…」


「…うん。」


玄関のドアに手をかけたが振り返り


「戸締りちゃんとしろよ、何かあったら直ぐに誰かに連絡する事、それから」


「わかってる。大丈夫だから…」


「あぁそうだな…じゃあ…行ってくる」


「うん」


行ってらっしゃいのキスをしたのはみずきの方からで…


無理した笑顔を崩さないうちに家を出た。


きっとアイツはあの後泣いているに違いない。


そう思っていたが、どうやらそれは違っていたようで…


その後急いでマンションを出て、俺を追って空港へと向っていたんだ。


空港でアイツの声が聞こえ


「いってらっしゃーい!」


思わず笑みがこぼれた


谷田亮〜fin〜

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