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「あぁ……みたくねーし」


そう言いながらも後ろをチラッと振り向き視界にはきっとあの二人をおさめているはずだ。


「無理すんな!」


「いてーじゃねーか!」


本の軽く背中を叩いたつもりが、どうやら痛かったらしい…


何年か前までなら、俺にでも食って掛かってきた薫が、今は口だけでそうそう、やりあうことはなくなった…


「そう言えば今年は何を贈るんだ?」


「あぁ?あー、もう流石に好みがあるみてーでな…誰か一緒に選んでくれねーかなぁ…」


「それなら、優希さんにでもお願いすれば良い」


「いや、あの人だけは無理だ」


何が無理なのか…


俺が薫からある人の娘さんへの誕生日プレゼントを毎年欠かさず贈っているのを聞いたのは昨年の事だった。

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