2

「祥太朗様、もうすぐ園バスが来るお時間ですよ」


毎日同じやり取りをする事に、つい先日聞いたら


『うん。わかってるよボクわかってておなじこというの!だって、ゆうきは、おやすみのひ、こないから』


こんな小さな頭で何を考えるのか…


すると、毎回決まって若が


「祥太朗、時間ですよ」


園バスの来る場所まで送るのは若の役割らしい。

ちなみに奥様のユイ様はこの屋敷には顔は出さない。

本宅は別にご用意され朝、若と祥太朗様は藤崎の屋敷へと来るのだから…


頭ですら、本宅は別にある。

ここに住んでいるのは我々下々の者で…


ただ、未だ行方のわからない楓様のお部屋はこちらでそのままになっている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る