え？

｢お客様のお代は全てあたしが払うから、伝票は全部あたしに｣

ね？と笑う花音さん。

｢はいはい。とびっきり美味しいケーキと飲み物ですね｣

それだけ言うと、何も聞かずキッチンに戻る岡田さん。

｢"シャーウッド"に御来店のお客様｣

花音さんの良く通る声が"シャーウッド"に響く。

｢折角のお寛ぎのところを私たちのイザコザに巻き込んで、不愉快、不安な思いをさせてしまいまして、申し訳ありません｣

花音さんが深々とお客様達に頭を下げた。

なんでっっ!!

どうして花音さんが頭を下げるんだ!!

頭を下げないといけないのはあたしなのに!!

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