第一章

真木八雲の朝

第1話

「チビ助~。朝ですよ~。 起きないとチュウしちゃ うぞ、こら」




聞こえてきた、朝から無駄に色気のある声に俺は階段をかけ上がった。




「うらぁっっ!!桂!何してやがるっ?!」



「うげっ!!八雲!!」




蹴倒さんばかりの勢いで2階の一番奥にある部屋のドアを開ける。



俺の登場に顔を引きつらせ、ベッドに近づこうとするのを止めた一人の男。



こめかみに青筋が立つ。


毎度毎度、コイツは。

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