第573話

俺達の中心は、この子。



この子しか考えられない。





「ハイネ」



「麻也?」



「チビ助」



「アホ桂?」



「アホはいらねぇ」



「チビネ」



「蓮くん?」



「チビッ!!」



「竜希さん?」



「ハイネ」



「八雲さん?」
















「「「「「メリークリスマス!!」」」」」





「っっ!!」




大分、遅くなったけどね。



そして
















「ありがとう、俺達の元へ来てくれて」










"ありがとう"












「っっ、それは……こっちのセリフ……ですょ……」




泣き声で言葉を詰まらせる可愛い妹を俺らはしっかりと抱き締める。




「……うっうっ」





「あああーーーーっ!!」



「ずるいッスよ!!総長達ばっかり!!」



「俺らもっ、俺らもっっ!!」



「チビ姫を抱き締めたいっスーーーーッ!」





皆来たっっ!!


"黒豹"全員こっち目掛けて来たっっ!!




家族だからねっ、家族だから迎えてやりたいけどっ!!





「んげっ!?」



「いやいやいやいや、さすがに無理だっ!!」



「落ちちゅけっ!!お前達っっ!!」



「落ち着くのは蓮だと思うぅぅぅ!?」



「逃げるぞっ!!あれはさすがの俺でも無理だ‼」





この人数は無理‼






「にょに事ー!?」




ワラワラとワラワラと抱き締めあったまま移動し始めた俺達だったけど……。








「のっのっのっ!?」



「だぁぁぁぁっ!?」





ベシャッッ!!







そりゃあそうだよね。




6人が抱き締めあったままの状態で走れるわけないよね。





見事に全員ぶっ倒れたのだった……。



竜くんを下敷きにして……。









「……出る。ピザ……出る」











「「「「「「………………………………」」」」」」









「「「「「「アーッハッハッハッハッハ!!」」」」」」










幸せだ。

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