第65話
八雲side
「なんで、ハイネはそんな格好で寝てたの?11月だよ?」
麻也が聞いてくる。
「それは聞いても、絶対答えなかったな…」
『忘れた』の一点張りだった。
「それから、説教して…」
「説教!?」
「八雲の説教!?」
「「「「「長かったろうに…」」」」」
竜ちゃん、桂に麻也、蓮が一斉にヤレヤレとため息をつく。
「うるせぇ」
まぁ、説教と言う名の暴言に近かった気がする…。
『犯してほしいのか?』
『ドバカが…』
『自分を大事にしない奴に生きる価値はねぇ』
とか…な。
それでも、ハイネは俺が掛けてやった上着をギュッと握りしめ、ずっとニコニコして聞いてた。
幼い幼い、限りなく無垢な笑顔。
今思えば、"心配"してもらえた。
"話しかけて"くれた。
ってことが嬉しかったんだろうな。
「抱っこして、当時住んでた家に連れて…」
「抱っこ!!」
「その頃からすでに!!」
「やっくん。…落ち着いて…」
「麻也?」
何に落ち着けと?
どうした?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます