第44話

瞳は4色を混ぜた不思議な色。




「綺麗…」




思わず見惚れるも。




、、、、

足りない。



あたしの中の何かが、そう叫ぶ。




足りないのだ。



たった1つ。

でも、何よりも大切な1つが。




"黒豹"に触れれば、何かがわかるだろうかーー?



あたしは"黒豹"に手を伸ばした。




「あああああ"あ"!!??」




その伸ばした手、正確には指から激痛が走り、我慢しきれず絶叫する。





痛いっ痛いっっ痛いっ!!



"黒豹"に触れようとしてた手を引っ込め、指を守るように体を丸め、痛みに耐える。




そうすると"黒豹"が自ら近づいてきて、心配そうにあたしの頭に口づけてきた。




唇が触れたその瞬間…。













『ハイネ!!!!』










血を吐くような、悲痛な声が闇に響いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る