第11話

ワシはバイクから降りると、そこへ向かって歩く。




ハイジの連れ去りに"族"は関わっとるんやろーか。



現場も見てきたが、"コレ"は違う気がする。



ワシの第六感もそう言っとる。




それはお前も感じとるんやないか?




のう…?




「真木」




"黒豹"が探しとる、もう1人の人物。




小さな…遊具もほとんどないような公園のそのまた奥。




なんの木かはわからんが、それほど大きくない木の側に立ちよるソイツ。



ハイジ溺愛者"真木八雲"



おいおいおい…。

なんちゅー目しとるんや。




闇よりも濃く、重い。

光を失った目。




初めて会った時も大概やったが、まだマシやったな。





アカン!!

アカンど、ハイジ!!





お前っちゅー"光"を失ったコイツは、何をしてもおかしくないくらい危うい。





待っとれや、ハイジ!!

必ず!!助けたるからーー



コイツをなんとかしたってやー!!



ワシには無理や!!

いや、ホンマ!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る