前途多難

第25話

また…上るのね💧



胸元にブルーのリボンをつけた3年生に誘導されて、


4階の教室まで 一気に階段を上る。



あの急な坂の後なので、足がガクガクしてくる。




「はい、ここよ。1年4組」




中に入ると、緑のリボンの2年生が、新入生を席へ誘導していた。




「席、出席番号順みたいだね」




直ちゃんが、あたしの耳元でささやいた。



「えーっと、上原いずみさんは…、


3番だから、こっちね」



誘導係の一人が、 名札と名簿を見比べながら、机に誘導していく。



「ちょっとー❗



だぁれ? 6番の席、こんなとこ持ってきたのー❗」



別の人が教卓の前で言った。



「あ、 そこでいいんだって❗


目の悪い子が入るからしいから。そこ 指定席なんだってさ」



上原さんを誘導していた人が言った。



「えーっと、あなたそれ、 川島 なんて読むの?」




別の先輩が、あたしの名札を見て言った。





『みな です。



川島美奏』



「かわしま、 かわしま…、


え⁉ この子が6番?」



彼女の言葉に、教卓のところにいた二人の先輩が寄ってきた。



「やーん、 この子かわいいー❗ 超ちっちゃーい❗」



背の低い方の人がそう言って、


あたしに顔の高さを合わせた。

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