女装好きが高じて女の子になる

とねてつVer2

第1話 俺と彼女の関係

学校でも毎日、堕胎な生活を続けている俺。

「ほら!先生来たよ!HRの時間だってば!」

となりの席にいる朝比奈若菜が、机に突っ伏して寝ている俺を起こす。


「ん・・・んぁ・・・あ、おはよう」

「おはようじゃないわよ。ちゃんと起きて!」

若菜は俺の母親みたいな口調で俺をおこした。


「起立!礼、着席」

学級委員の号令で、今日も一日が始まった。


「じゃあ出席を取るぞ!」


「高田!」

「高田康平!居るのか?」


「ほら!返事は?」

「はぁ~~~い」

「朝から寝てるんじゃないぞ!シャキッとしろよ」


また朝から怒られた。

だって眠いんだもん!


ホームルームが終って、隣の席の若菜が

「あのさぁ、もうすこししっかりしないとダメよ。

 朝から怒られるとかマジ有り得ないんですけど!」

えー、若菜にまで怒られるの???


「とにかく!康平はさ、夜更かししないで朝、ちゃんと起きなよ!」

「解ってるけどさぁ・・・ゲームでチャットしてると楽しくてさ、

 ついつい夜更かししちゃうんだよねぇ・・・若菜、お前もやってみ!」


そういうと彼女は、

「私夜更かししないので」と某ドラマの女主人公のようなことをほざき、

1時間目の授業の準備を始めた。



1時間目は古文、

いちばん眠い時間に催眠術でもかけてるのか?と思う程眠くなってくる。

とは言え、俺の場合は古文に限らず、午前の授業はいっつも眠いのだ


2時間目が終わり、

ぐぅぅぅぅ・・・ぎゅるるるるうとお腹が鳴っている。

仕方ない早弁だ!

次の授業までに食べ終わらないと!

俺の弁当は、おふくろに頼んで、常におにぎりにしてもらっている。

何故かと言えば、早く食べられるし、箸やスプーンなど使わないで済むからだ


もぐもぐ・・・もそもそ

教科書を盾にして食べていると、

「また早弁?おひるどうすんの?」と若菜が、どうでも良い事を聞いてくる。

「だって腹減ったんだもんね」

「まったく、あんたって・・・」と言うなり教科書を読み始めた。



ふぅ・・・・やっと一日が終わった。

「よっ!こうさん。カラオケでも行かね」

俺のことを〚こうさん〛と呼ぶのは悪友の小林健太郎。

幼稚園からの幼馴染だ。

「そうだな!久しぶりに行くか!」


健太郎とカラオケバトルを繰り広げ


「じゃあな」

「おっ!」


家に帰ると、

「ご飯出来てるよ」

「あー」

「いるの要らないの?」

「食べるよ」

おふくろとはいつもこんな感じ。

俺には親父とおふくろ、それに2歳年下の妹の4人家族。


夕食を終え、風呂に入り、

ようやく自分の時間がやって来た!


俺はゲームも好きだし、オンラインチャットをする仲間もいるのだが、

最近はちょっとあまり顔を出していない。


たまにチャットルームに行くと「おーうこんさんおひさ~~~」と言われる始末

ちなみにハンドルネームは〚うこんさん〛なのだ。


なぜ、チャットを放置するようになったかと言うと、それは。



第1話 完

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