第27話

私もかなりお酒は強い部類に入る。

でも、龍太郎はもっと上。


仕事始めた頃は、お酒の強さで意気投合したようなものだった。


考えてみれば、犬男は絶対に強くない。

お酒の種類によっては本当に弱いっていうのも聞いたことがある。



「じゃあ諸見里先生はどうしたの?」


店に放置だったらシャレにならない。


「タクシーで送ってきた」



よかった。

犬男、ちゃんと帰れたかな?


明日、勢いよく謝りに来る犬男を想像し苦笑い。



「ならいいけど…

そういえば、今日オムライスらしいよ?」


さっきのメールを思い出し、私たちの大好物が家にあることを伝える。


「えー! 食べたい!!

諸見里なんか構ってないで早く帰ればよかった…」


本当に、本当に残念そうな様子に思わず笑ってしまう。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る