月あかり

第19話

「久々、楽しかったな♪」


「明日から また仕事に追われる日々だよ‥」


「誰か癒してくれるコ居ないかなぁ~」


「……」


とんぼ君、今 彼女いないの?


「話ってなんだよ?」


「ずーと黙ったまま?」


「バァカ」


「なんだよ!今日バカバカ言いすぎだろ!」


「じゃ、アホ」


「なにが言いたいんだよ」


「やっぱり言わないとダメなのかな…私から‥」


「ワカンネェ」


「ん~‥じゃね、メガネはずしてよ」


「イヤだ。なんで?」


「はずしてよ」


「なんで?僕にメリット無いじゃん」


「だってぇ見たいの…メガネかけてない武志君を」


「はずしたら何かしてくれんの?」


「いいよ。だからはずして」


「じゃ、ちょっと瞳閉じてて…」


「わかった…」








「キャッ☆」




「男の前で瞳閉じるってこういうことだよな♪」


「……」


「今の気持ちだからな…」

「……」


「返事は?」


「……」


「なぁ‥こんな時ってもう一度、瞳閉じてくれると嬉しいんだけどな…」





私は静かに瞳を閉じた…




 月明かりに

   照らされて‥


 2人の

   シルエットは‥


   かさなっていた‥




僕、知ってたよ。織田が僕を好きだったってこと、でも当時は少しだけ たひちゃんが勝ってたんだよね、いつしか逆転してたけど…ね☆




         完。

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