第167話

扉から一番遠いところに裕を移動させる







回りを見渡してみる






なにもないただの屋上







学校の屋上とさほどかわんない







裕の方に目を向けてハンカチを差し出す





「ハンカチしかないけど、







ないよりましだから当てといて?」






「ごめんね







新しいの買って返すから」





別にいいよなんて笑って立ち上がる







裕を秋たちに任せてもいいよね







なんてのんきに思いながら、扉の方に向かって歩く







涼しげな風があたしの頬をなでるように吹く








雲から顔をだした月があたしたちを照らす







綺麗だな







そう思ったとき





「おい」








ぐいっと手首を捕まれてその場で止まる






振り向くと永久がいて






"なにしてんだ"なんて、目で見てくる







無言の圧力だなぁ








「どうしたの永久…?」







あたしは永久を見上げる








ほんとにきれいな顔だなぁ








羨ましいや

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