第22話

六限目が始まるチャイムが鳴る






「次自習らしい」






誰かの声で国語から急遽自主になったことを知る






この状況に慣れてる叶斗が言うには

叶校内で喧嘩があって止めてるらしい




・・・龍さんも止めてるのかな

ははは、ご愁傷さま





そんなことを呑気に考えるあたしの他に

周りが顔色変えないことから、珍しくないことらしい





自習の時間

特にすることもないから暇でぼーっと空を眺める


少しして秋と話していた叶斗があたしに向かって







「そーいや、俺らの地元って黒狼いたよな






波流なんかしらね?」







爆弾発言


不覚にも肩が少し揺れた







「なんや波流もしってんか!」







秋にキラキラした顔を向けられる





知ってるも何も、

まぁ、あたしが総長だから知らないわけないよね







今はそんなこと言えないから





「名前しか知らないよ」





笑顔でうそをつく

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