第48話
夢じゃない…!
茫然となり、取っ手から手が落ちる。
ドアは静かにエイジの視界から病室を消した。
エイジは立ち尽くしていた。
「エイジ」
肩に手が置かれる。声でコウヤだとわかった。
「助けれなかった…」
エイジは右手を見た。ぎゅっと握りしめる。
「俺の、電気ショックでも…っ」
昨夜、エイジは無駄にアヤの胸に拳を落としていた訳ではない。
的確に心臓を狙い、機械よりも強い電力でショックを与えていたのだ。
こんなんで
天使なんて
言えるかよ…!
「兄貴…無力だな、俺たち。俺、こんな役に立たない能力、いらないよ」
俯いたまま深い絶望を含んだ、涙声でエイジはぽつりと言った。
唇を噛み締めて俯いたコウヤの悔しそうな顔を、ハヤテは忘れられない。
エイジはまたゆるゆると歩き出す。
「どこに行くんだ?」
「アヤの家。通夜…」
「場所も知らないのにか?」
「……」
「私が聞いておいた。みんなで行こう」
二人は制服に着替えに戻った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。