7~対戦(1)

第34話

無言でハヤテはイングス向かい駆け出した。

素早く反応したスイが後を追おうとしたが、ショウヘイに阻まれた。


ハヤテはホームを上がり、右膝のバネで突進する。

一発発射された弾丸はバリアで弾いた。

その間にイングスは着ていた白衣を脱ぎ、紐状に絞りハヤテ向かい伸ばした。

避けることも範疇だったのか、横に凪いできた。

それがハヤテの顔面にヒットして、ハヤテはよろけた。

「ぐっ!」

間を開けず腹に蹴りを食らい数メートル飛び背中から着地した。


速い…!


ハヤテは激しくむせた。

「サトミ!」

慌ててダイもホームをよじ登りハヤテに駆け寄る。

「言い忘れたけど、トーニャは元軍人よ」

茫然とする三つ子の耳にスイの声が響いた。

「軍人…だって?」

「イギリスのね。医療班だったけれど」

ダイがイングスを見ると、銃口が向けられていた。

「あなたは、普通の人だものね…トウノダイ」

「おぞましくなるから、勝手に呼ばないでくれる?」

「同じ研究者じゃない」

ダイの白衣をハヤテが掴んだ。


止せ!!


「――!」

声ではなく咳が出た。

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