第15話

「今は殺さない。あたしはマヤ姉とは違うわ。暴走したりしない」

完全に硬直しているハヤテの目を見つめてスイが言う。


動きに無駄がない

…動いたら、首が飛ぶだろう


スイは手刀の形のまま止まっている。


…さながら耐久戦のようだ


と、スイの携帯が鳴った。ハヤテは電源を切っているので、スイのしかない。

「またね」

スイが姿を消しても暫く動けず立ち尽くしていた。


兄さんに知らせなければ…


ポケットから携帯を出し電源を入れるとすぐ着信音が鳴った。

ディスプレイにはユウヘイの表示。


…ずっとかけてたのかもしれない

とすると三人にも何かあったか?


「どうした?」

考えながら出る。

『やられた…』

ハヤテは歩き出していた。

『今、原病院にいるよ』

「兄さんには?」

焦りを口調に出さぬよう必死になる。

『コウヘイが今、電話してる』

温室から出て、早足で少し歩いたところで、スイの姿を探すが見付けることはできなかった。

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