懐かしさに怯えながら(亀島side)
第21話
「帰るなら帰っていいぞ」
僕が呆然と建物を見ていると男が言った。
「あっいえ…」
僕は首を振った。
これが『普通』なんだ
と思った。
色々な国を旅してわかったことだが、日本から見て貧しい国に見えたとしても、その国の人たちには『普通』のことで、別に自分たちが貧しいと思ってはいないものだったりする。
ふぅんと目を細めたが男はドアと向き合った。
バチッ!
「いってぇ!」
何かがスパークする音と男の悲鳴としゃがみ込む姿。
僕も驚いて少し身構えた。
「あ、あの~…」
大丈夫ですか?と言う前に男は「あのヤロー」と呟いて立ち上がった。
怒りで体が震えていた。
もう僕はワケがわからなかった。
男は勢い良くドアを開け
「カナ!ゴラァ!!」
怒声とともに中へ消えた。
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