第8話

当日、tanabeのYシャツにネクタイ、パンツとシックな服装で見合いをすることになった。


場所は南のおばさんがよくランチに行くという小さな『永久(とわ)ホテル』。


「12階のレストランに13時」


早めに行くと、南のおばさんもすでに来ていた。

ハヤテの姿を見つけると立ち上がり、こっちこっちと手で示す。


「こんにちは。南さん」

「どぅもぅ。あらぁ、素敵なお洋服ねぇ!似合うわぁ!ねえゆう子?」

戸惑い俯いているゆう子に、ハヤテもいきなり服のことを褒められ戸惑ったが進んで挨拶をした。

「はじめまして。サトミハヤテです」

「は、はじめまして…南ゆう子ですっ」

一度顔を上げたゆう子だが、またすぐに目を逸らしてしまった。

「?」

「さぁ座って!ランチにしましょう」

「はぁ…」

「ドリンクはセルフなのよぅ。持ってくるわ。何がいいかしら?ゆう子は紅茶よね」

「…私も、紅茶を……」

勢いには勝てず、自分で持ってきますと断る前に南のおばさんはドリンクコーナーへ歩いていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る