第5話

「知ってるよ。でも、顔同じなんだから、合わないこともないだろ」

「一々買う手間も省けるし」

「勝手に着たら怒られる…」

タイミングを見計らったかのようにハヤテの携帯が鳴った。

相手はエイジ。

「もしもし」

『よぅ。見合いするんだって?』

「何で知って…」

ハヤテは甥たちを見た。甥たちは首を横に振る。

『ダイに聞いた』

「なっ!…あのバカ――!」

ハヤテは絶句し赤面した。

『恥ずかしがることはねえよ。結婚の一つや二つ…』

奥から美羽の『二つもするの?』派手ではないが笑い声と痛烈な突っ込みが聞こえた。

それに、電話相手はすでに籍を入れてしまったエイジだ。「先輩」のアドバイスを聞いておこうと思う。

それで少し冷静になる。

「まだ結婚するとは決まっていない」

『とにかく、結婚しててもおかしくない年齢だしよ。頑張れ』

「そういうお前はどうなんだ?」

『どうって、普通。また美羽連れて帰るからその時な』

早々に電話を切られてしまった。

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