第32話
なら、こうするしかない。
「警察呼びますよ…っ」
110番をタップしスマホを相手に向けて脅すと驚いた顔をして、眉を八の字にして下げ「酷いなぁ」と言いながら近づいてきた。
私は距離を取ろうと同じだけ後退る。
本気にしてもらえてない、舐められてる。
ヤバイ…と頭に危険信号が鳴り響き、発信ボタンを押そうとしたら___スマホを奪われ、首の後ろを突かれて膝から崩れ落ちた。
クマみたいな男の腕に抱きとめられ、意識を失う寸前インテリ男が誰かに電話してるのが微かに見え、
「おもろい女拾たで」
電話の向こう側にいる相手に、そう伝えているのが聞こえた。
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