第25話

リビングには「探さないでください」と書置きをしたけど、両親はきっと探さない。

変わらず私のいない生活をする。



そうだと分かっているのに書置きをしたのは、少しでも構ってもらえたらと思う自分がいるからなのかもしれない。



「いや、でも…探されると困ると言えば困るんだけど」



こんな考え、すっごい矛盾している。



「とりあえず東地区に来たはいいけど」


私は大事なことをすっかり忘れていた。

新幹線のチケットとるの忘れていたのだ。


いや、何で忘れてた?新幹線に乗らないと遠くに逃げれないじゃん!と嘆く始末。


ひとまず、大阪に住んでいる唯一私に優しくしてくれるおばあちゃんの家にお世話になろうかと思っていたのに…今から乗ったところで大阪に着くのは深夜だし終電もない。


となれば今日は近くのホテルで一泊して、朝一で新幹線に乗らなきゃ。


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