第90話
「いらっしゃい」
カサブランカは、今日初顔合わせだというように平然と言った。
「座りなさいな」
「気持ち悪い」
業務用の言葉遣いに、率直な感想をぶつける。
目を合わせないのは、距離が近すぎるから。この部屋は狭すぎる。
カサブランカの能力が最大限、遺憾無く発揮されるであろう。
「なら、戻すさね」
もう一度、指で座れと促す。
「断る」
「結局……」
カサブランカは肩を竦めて笑った。
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