第54話

抜けなくなった剣を離し、自室へ向かう。宝箱を胸に抱え、腰を抜かしている父親の前に仁王立ちした。

「パパ、私哀しい」

落ちた宝箱が吐き出したものは、バレエの発表会で貰った花で作ったしおりや、形の整った小石、ビーズで作ったアクセサリーだった。


アリアは短銃だけを胸に抱いていた。

「哀しいよ。どうしてこんなふうになっちゃったの?」

真顔で問うアリアに、父親は驚愕して震えるばかりで喋らない。

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