第92話
まぁそうですねぇとサリッシュは相槌を打って誤魔化した。
正面切っても役不足甚だしい弱さだとは、口が裂けても言えなかった。
「ブラッドレイン――」
額に乗せているタオルを口元へ移動させて呟く。
血の雨…?
…通り名?
眉を潜めていると桶の水を換えてきたマスターに「まだ痛むかい?」問われる。
「あ…ちょっと、こめかみ辺りがちりちり…」
長椅子から起き上がり、でももう平気と笑って見せた。
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