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第2話
カランコロンと喫茶店に入るとマスター的な人が
ガラスコップを拭いている。
「いらっしゃいませ。どうぞお好きな席に」
と急に話し始めたためびっくりした。
「あ、はい。」
緊張しすぎてカウンター席でマスターの右斜め前に座ってしまった。
「こちらメニューとなっております。」
と渡されたのはいかにも高級感のあるメニューブック。
開いてみるとコーヒーはもちろんバリエーション豊かなソフトドリンクやデザート、食事まで用意されていた。
「あ〜じゃあアイスレモンティーとミルクシャーベットをお願いします。」
「かしこまりました。少々お待ちください。」
と言いマスターは準備を始めた。
なかなかいい店を見つけたなーと思いマスターを改めてじっくり見てみると意外と若い気がした。
(20代と言ってもおかしくないよね…しかも
イケメンすぎる。私にはもったいないくらいだな)
そう思っていると、注文の品が届いた。
「お待たせ致しました。アイスレモンティーとミルクシャーベットになります。」
「ありがとうございます。」
食べてみると2つともとても美味しく、ルンルン気分で食べていた。
「美味しそうに食べていただきありがとうございます。」
「えっ!あっ、どうも笑
ここっていつぐらいからやってるんですか?」
と聞くとマスターはニコッとし
「そうですね。ここは最初違う方が所有されていました、売りに出ていたのでそうですね〜5年程前からでしたかね。」
「そんなに?!こんなに雰囲気が良いのに街の方では知らない方も沢山いらっしゃるんじゃ…」
「えぇ、まぁ街というか、”人間のお客様”はなかなか来られませんね。」
「え。今なんて…」
と言いかけた瞬間ドアが開き新たなお客様が入ってきた。
だけどこのお客様、私と同じ
”人間”
じゃなかった。
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