第21話

バイト先でバタバタ忙しいといろんなこと忘れられてありがたい。


「お待たせしましたー!ストロベリーチョコレートです」


「ありがとう!お姉ちゃん」


バイバイと手を振っていると。


お店の扉が開く。


「いらっしゃいませ…」


「よぉ」


「本当に毎日来るんだね。流石に引くわ」


「仕方がないだろ!事務所近いし…

花咲に会いたいし…」


「はぁぁ!?ちょっと恥ずかしいから止めてよ!」


「良いじゃない。素敵!青春だねー花咲さん」


店長が横で微笑ましく見てくる。


「店長…。本当に誤解なんでやめて下さい。」


くるっと彼に向き合う。


「それで坊ちゃんアイドル様は今日もアイス?」


「その呼び方はやめてくれ…

名前で呼べよ」


「…工藤くん」


「え、名字?普通この流れで下の名前で呼ばね?」


「まぁ私は呼ばない」


「っとに可愛くないやつ」


「それでアイスは何?」


「…花咲のオススメで」


「はいはい」


私は今月限定のカスタードタルトのアイスを用意する。

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