第67話

…また、怒られたな


「久しぶりにお前のその顔見たわ」


すると三苫の顔が一変する


「うわ、最悪!怒ると顔がブスになるのよっ、また眉間に皺出来ちゃう~」


笑顔でいなくちゃっ


そう言ってどこから取り出したのか持ち手がある鏡を手に取り何度も笑顔を浮かべる



「……ありがとな、また助けられた」


「今度はやっと伝わった?」


鏡から目を離し笑顔を浮かべたまま俺を見る



「ああ」


おまえの言葉は前から伝わってるよ


ただ、俺が自分に蓋してただけだ


「とりあえず飲みましょ♪」


そう言って、いつからか俺専用になった青のグラスをカウンターに置く


三苫に勧められ飲むようになった芋焼酎のソーダ割りを頼むと、手際よく作っていく


2人分の酒ができた



「じゃあ飲みましょ、かんぱ〜い♪」


からんっ


昔は苦手だった芋の味が飲むにつれていつの間にか美味く感じるようになった


それほどコイツとの関係が俺の中では濃くなってるんだと実感した。


———————……

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