第49話
「…――そういえば、“紅狼”が街で暴れているそうです」
ずっと続いていた後輩らの質問が一旦落ち着き、今の幹部と俺らで話をしていたら坂井が真剣な顔で俺たちに伝えるように言ってきた。
!!あのばかっ!
「……“紅狼”?なんだそれ?」
陽が聞きなれない単語に反応する
「…あー、それ俺も知ってる。アイツ、まだ暴れてるのか」
「陽が入院してから現れた奴だよね。紅狼って」
雪と瑞稀もこの話に乗る
……この話はヤバい
「へー、どんな奴?」
陽の顔が険しくなった
笑ってるけど、目が笑ってねえ
「…今はその話いいじゃねえか」
話を反らす
まだ、話せない
杵崎の為にも紅狼の件は俺から話す訳にはいかない
アイツがもう傷つかないために。
…その時、陽が俺を静かに見据えていたのを見て見ぬふりをした
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます