第39話

好きな奴だからこそみせれないものもある


みせたら今までの大事なものがすべてなくなるかもしれない


その恐怖に杵崎は怯えてるはずだ



だから別に会わせることにも強制はしない。


正直アイツの気持ちが一番大事だからな


……ただ、陽が溺愛するほど惚れたアイツを俺はもう見逃さない



「―――お待ちしてました」


全員車から降りると、一足早く倉庫に来ていた新藤たちが出迎えに来た。


「全く変わってねえな、あの頃のままだ」

 

陽がまた懐かしそうに倉庫を見上げる。


「中も変わっていませんよ。どうぞこちらへ」


牧野が中に入るよう促し、俺達は倉庫に足を踏み入れた。

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