第5話

次の日、学校に来ると蒼姫の件で話題は持ちきりだった。



校門くぐる前から視線と陰口があったけど、くぐった後が酷い。



視線も陰口も増し、ウザくて仕方がない。



しかし廻るのが早いな。さすが、全国一の“正統派”暴走族。



昇降口に着き下駄箱からスリッパを出そうと手を入れる。






『っっ、』



伸ばした手を思わず引っ込めた。



手に視線を移すと、右人差し指に真っ赤な血が浮き出る。



「……ふふっ」



近くから笑い声が聞こえ、視線を動かすとそこには私を見つめ口元に笑みを浮かべる女子3人組。



誰だよ。



『………チッ』



思いの外深く刺したな。

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