第30話

「おい、聞いてんのかテメェ!」



金髪男の隣にいる赤髪が急に私の胸ぐらを掴んできた。


その行動に無反応な私。


私の無反応さに目を見開いて驚く彼等。



『…何?』



強い口調で彼等にそう言うと、金髪男が近づいて来た。



「…お前、俺たちが恐(コワ)くないのか?」


…恐い?


『別に』


恐いというより、早くここから出たい



目の前には私の会いたくない人


「俺たちが恐く、ない…?」


私を見ながら驚く彼等の中の一人、茶髪が信じられないものをみたかのような口ぶりだった。



『そうだけど、何?…てか放してくれない?』


私は早くここから出たいんだけど。

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