第25話

まさか、屋上に行くだけでこんなに時間かかると思わなかった、



―――数分前


『あのー屋上までの道教えてくれませんか?』


と私は、廊下で溜まっていた三人組の不良グループに尋ねた。


だけど、


「おい、あの女今、“屋上”って言わなかったか…?」


「あー言った言った。…あの女ヤバくね?」


…何?


私はただ「屋上までの道教えてください」と言っただけなのに、不良たちは顔を真っ青にしてコソコソと喋っている。



『…あのー屋じょ、「ダメだ!」』


…は?


意味がわからない。さっきよりもキツい口調で聞いた。


『屋上までの道、教えて』


そう言うと不良たちはさらに顔を真っ青にして次々にこう言った。



「…わりぃけど、そこは危険だから教えれねえ」


「あ、ああ…あそこは決まった人しか入れねぇんだよ、」


「…もし入ったら、いくら女でも無事には帰れねえよ」


無事に帰れない…?


どういう事だよ?


『意味分かんないんだけど。』


「とにかくそこはあぶねえんだ。わりーな、姉ちゃん」


そう言うと不良たちは去ってしまった。


――で結局、自分で探して見つけました。

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