第89話
今日は時間が早いからか登校中同じ制服が少なく、人混みにのまれずに学校に着くことができた。
昨日教室に向かうとき遠回りだったな。
反対の特進側の階段を上がっていこ。
階段を上がるたび誰かの声が聞こえてきて、上がりきると男の人の声がはっきりと聞こえてきた。
「はい、この方程式は二次方程式といい―――……」
コンコンコンというチョークの音も聞こえる。ああ、補習か。
廊下を歩きながら特進の教室をチラッと覗く。
みんな一生懸命にノートを取ってる姿が見えた。
……特進に入らなくてよかった。朝早くから勉強なんて無理。
朝弱いのに朝からあんな問題解けない。
そもそも机に向かいたくないし…絶対3日も続かないかもしれない。
そんなことを思いながら廊下を歩き自分のクラスに入った。
まだ8時過ぎだけどちらほら人がいた。
みんな友達と談笑してたり勉強してたりするなか、私は自席に着いてイヤホンを外さずに突っ伏した。
ああもう眠い…今日4時間しか寝てないな。
音楽を聴いてても僅かに聞こえる話し声
でもいつも騒がしいとこにいるから談笑ぐらいの騒がしさなら全然眠れる。
倉庫には普段約80人程のメンバーが騒いでるから並の騒音なら普通に平気。
逆にこっちの方が落ち着く。
暖かいんだよねあの場所はいつも
私にとって大切な場所
この学校で独りでも倉庫に行けば必ず皆がいて笑顔で出迎えてくれる。
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