第63話

なんかこの状態、子猫が親猫に首を噛まれているのと同じで今その気分がわかる気がする、。


親猫が竜で子猫が私か。


なんでだろ


……妙に納得してしまう。


竜、何気にしっかりしてるから。


容姿もずば抜けて良いし。


普段無表情で無口だけど、仲間想いで優しいし。


料理も上手いし。



………待って、探すと色々ありすぎる。


良いとこあり過ぎ。


詳しく知らないけどこんなポイント高かったらモテてるよね、絶対。


でも、


ズルズル引きずられて元いた席に座らせられた。



『ケチ』


「……」


ケチで頑固なところがマイナスだね。


見事に私の言葉を無視して席に着いた竜に腹が立ち、飲み物に口をつけて背もたれに深く身を沈めた。

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