第61話

いいじゃん。


ちゃんとご飯食べ終わってからやるんだから文句ないよね。


「駄目なもんは駄目だ」


『だからなんでなのさ、いいじゃん食べ終わってからやるんだから』


「それでも駄目だ。いいからそれ戻してこい」


『やだ。絶対野球やるからね』


だれが言うこと聞くもんか


そっぽを向く私に呆れたのか竜は額を抑えため息を吐いた。



「……おまえ分かってねえな、」


後ろから大我の呆れた声が聞こえた。


『は、?』


なに、大我の言っている言葉のほうが分からないんだけど。


分かってないってなにさ。


てか今日何度目のは?を言ったのか、。


ほぼは?しか言ってない気がする…。


『なに、どういうこと?』


席にいる大我に口調強めに尋ねていると腕の中が軽くなる。


視線を下げるといつの間にか腕の中にあったボールが無くなっていた。

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