第33話

三人でわちゃわちゃしてるとガチャリと扉が開いた。


みんなして視線を向けるとそこには竜が。



「やっと来たな」


そう言って大我は私から取ったお菓子を口に含む。


コイツ…よりにもよって私の好きなお菓子食べやがった。


「竜来たから下行くぞ。あ、おまえはここで少し待ってろ」


『?わかった』


竜を除く3人が部屋を抜け私と竜だけになる。


『お疲れ、ウィッグありがとう。おかげで助かった』


「……ああ」


しかもあんないいもののおかげで全然気づかれなかったよさすがだね。


竜は静かな低音ボイスで返事すると私の隣に腰かけた。


『何か飲む?』


「…いやいい」


ソファの背もたれに身を預けた竜を横目に残ったお茶を口にした。


それから話すこともなく下の賑わう声に耳を傾け静かに過ごした。

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