第28話
でも本当は私をダシに飲みの口実を作ったんじゃないの?と部屋の隅に置かれてある大量の袋を見て思った。
だけど聞かずにまだ私に抱きついている圭の頭を撫でた。
あ、そうだ。
部屋中を見渡し目当ての人を探した。だけどこの部屋には私を入れて4人しかいない。
…ひとり足りない。
『……ねえ竜知らない?』
まだ来てないのかな?
「竜ならもうすぐ来るぞ」
ソファで寝っ転がってる大我が教えてくれた。
『そう、わかった』
「ねえ葉月、これもしかしてお菓子?」
圭が私の手にある紙袋を指差した。
『あ、これさっき学校終わりでお腹空いてるからとヒデからもらったの』
紙袋を広げて見せる。
「いいなあ」
羨ましそうに紙袋の中を見る圭。
フフッ甘いもの好きだもんね。
『一緒に食べよっか』
「いいの!?」
『いっぱいあるからいいよ』
紙袋を渡すとやったと可愛く喜んでそれを持って隣のキッチンに向かってった。お茶の準備かな。
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