第26話

扉を開けると3人がいた。


ひとりはソファに座り雑誌を読んでいた顔を上げ、もうひとりはキッチンから急いで部屋に顔を出してて、最後のひとりはゲームをソファに投げ私にギャンギャン文句を言ってる。


上から順に、

立川たてかわ 壮輔そうすけ菊山きくやま けい日比野ひびの 大我たいが



『ごめん。担任の話が長くてさ、』


「抜け出せばいいじゃねえか」


『そんな目立つこと出来るか。…大我じゃあるまいし』


「あ゛?」


『てか壮輔、あれなに?』


「無視すんな!」


まだギャンギャン吠えてる大我を無視して目の前の“あるモノ”に対して尋ねた。



「……ああ、あれか」


私の視線を追って視線を動かし――“鷹蓮12代目総長 祝 高校入学!!”とでかでかと書かれている看板らしきものを見つめた。



「はづき僕のこと忘れないで!」


圭が私に抱きついてきた。


『あ、ごめんね』


あれが気になって忘れてた。

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