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兄様の部屋から抱えて来た物を自分のベッドの上に転がした。


ほんの少し当時より色褪せたような気もする。


「お前も処分されちゃうんたぞ…良いのか?」


返ってくる事などない言葉を投げかけてみても、虚しさが残るだけだった。


俺達を避ける理由は何なのか…

まだ兄様は何かにを抱えているのか…


順調そうに見えた仕事がそうじゃないのか…


考えても結論は出ないものに、心乱れるのを


「あーーーー!やめやめ!やめた!」


誰にも届く事のない叫びを声に出した所で


「何?あんたどうかしちゃったの?」


勢いよく開けられたドアに声の主は、驚きよりも心配そうな顔をしていた。


「あっ、いや…何でもない…」


急に恥ずかしくなって強引にドアを閉めながら、姉様を追い出した。

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