第2話

「お肉が…美味しくてついつい食べてました」


あははーと笑いながら話す彼女をさらに見下ろして冷たく「そんな事は見りゃわかる」と返される。


そうして何故か茉祐の隣に桜井は座る。


「歓迎会なんだから、コミュニケーションとれよ」


「すみません…」


「肉、好きなのか?」


「はい!特にこのお肉!肉汁最高なんですよー!」


がっついて話す茉祐に少し引き気味で「おお…」と返す桜井。


「すみません…いきなり」


「いや、普段の久保を知らないから。こういう新しい一面が見れて良かったよ」


シュンっとなった茉祐とは別に桜井は、クスクスと軽く笑う。


鬼上司の桜井の見慣れない笑顔に茉祐は一瞬ドキッと顔を赤くする。

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