第14話
「秀ちゃん……?」
「 別に作り直さなくてもいいんじゃない? 味はさて置き、食べられないこともないんだから」
「でも…」
「じゃなきゃ使われた食材たちが可哀想でしょ。 せっかく食って貰えると思ってウキウキしながら待ってたのに、少し食べただけでゴミ箱に放り込まれるだなんて」
「そ、それは、そうかも知れないけど……」
「この鶏肉だって今頃、絶対に不安に思ってるよ。 あぁ、俺、もしかして莉子に失敗される為だけに生まれてきたのかなって。 むしろ嘆く声が俺の耳に聞こえてるから」
早口でそう捲し立て、秀ちゃんは失敗してしまった料理をテーブルに置き「いただきます」と言って食べ始めた。
そんな秀ちゃんの姿に動揺しつつも同じように座って食べ始める。
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