君ってホントバカだよね。

第1話

「何これ? 初めてなんだけど。 こんなバカ丸出しの点数を見たの」




そう私に冷たく言い捨てる彼。




「梨子ってホント、バカだよね。 バカに付ける薬なんてないって言うけど試しに漢方薬でも飲んでみれば?」




そう私にきつく言い捨てる彼。




「こんな点数を取ってて将来はどうするわけ? まさか将来の夢はお嫁さんだから大丈夫とか甘いこと考えてないよね? 無理だよ、無理。 こんなバカじゃ」




そう私に説教をする彼。




佐上秀平さがみしゅうへい




通称、秀ちゃん。




私のお隣の席の男の子。




高校2年生になって初めて同じクラスになってから、ことあるごとに私に辛くあたってくる。




「そんなこと考えてないもん…」




なんて呟くくらい小さな声で秀ちゃんに言い返した私。




金田梨子かねだりこ




「何それ。 言い返してる暇があったらさっさと覚えてくれない? 俺の貴重な時間をこれ以上無駄に使いたくないんだけど」




秀ちゃんは私の態度が気に入らなかったのか、眉間に皺を寄せて至極不機嫌そうにする。

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