第7話

あたしはもうそれくらい玲哉が欲しいのに、玲哉は全然あたしを欲しがってくれない。


悔しさすら覚える。


少しくらい照れて見せてよ。




「一緒に寝たいのになー」


「無理。あたし寝るときは抱き枕が必須な人だから。外では寝ないようにしてるの」




嘘だけど。


余りにも悔しいから言ってみた。



さすがに抱きつかれながら寝るのは気まずいでしょ。玲哉も。


ってか気まずいと思えよ。





「あ、そうなん。じゃあ、俺を抱き枕にすれば?」


「……は?」


「別にいいよ。気にしないから」


「な、何それ」




自分の耳を疑う。



気にしないって何じゃそりゃ。


ショックを通り越して呆れるわ。

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