第4話

血みどろで立ち尽くす少女。


教師が降りしきる水のシャワーの中、疑問を投げかけた。


その少女は、明らかに異様だった。

虚ろな瞳、服に付いた血がしたたり落ちる先の手のひらには包丁が握られている。


そういえば、あの子を見ない。


この少女と教室を出て行ったもう一人の少女。


「和菜ちゃんはどうしたの」


少女がおもむろに差し出した指先が示すのは空き教室。


そして、教師はその教室をのぞき見た。

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